|
施設建設にあたって | ![]() |
まず予算についてですが、クリニックの建設費用は、土地が自己所有の場合5,000万円が限度です。あくまでも限度額なので、必要な機能が確保されていれば、これよりも金額が低いほうが望ましいでしょう。 しかし、デザインや仕様が“安かろう・悪かろう”では開業後の地域からの印象や患者さんからの評価にかなり影響します。それなりにきちんとした建築内容にするためには、坪60万円のコストは必要です。ただし、坪単価60万円の単価でできる工法は、SRCは無理ですので、鉄骨構造かツーバイフォー、もしくは在来工法となります。 デザインは、クリニックの印象を決定付けるものなのでとても重要です。 機能性とデザイン性が調和した設計がベストですが、機能性をきちんと理解している設計士はほとんどいません。多くの設計事務所や建築会社は「できます」といいますが、この場合は必ずコンペを行ってください。コンペをすると本当にできるのか、その実力がわかります。 設計業者(建築業者)の選定に関して、先生との個人的な関係を持ち込まれる場合がありますが、これもなるべく避けたほうが賢明でしょう。友人や親戚関係がこのことによって壊れかねません。 また設計と施行の分離方式は、建築後に不具合が出てきたときに、互いに責任をなすりつけ、責任の所在があいまいになることもあります。設計士が徹底的に施主の立場に立ってくれれば、それなりのメリットがでてきますが、メリットが見えない場合は、設計と施行を一体として考えた方が得でしょう。 「発注したらそれで終わり」ではありません。どの業者が施行するにしても施行管理や仕上げの程度にそれぞれ差がありますので、必ず施行例を見学し、工事途中でこまめに見学してください。
|
![]() |