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開業候補地の市場調査について | ![]() |
開業にあたり業者の皆さんが市場調査を実施されます。 この市場調査の見方と信憑性についてお話します。 開業候補地の周辺人口と予想患者数を、手を変え、品を変えて、さまざまな角度から分析していますが、簡単に言うと開業して一日あたり患者さんが何人になるのかを想定する作業です。 客観的な尺度ですから、その客観条件を開業医師がどう見て、どう取り組もうとするのか、これが重要なポイントです。 医療がわからない業者さんの場合は、開業に誘導したいがためにバラ色の「分析結果」を出したがります。 ましてや土地売却や建設がらみの業者さんの場合は、その傾向が強くなります。 結果としては「こんな筈ではなかった」となりますが、そのときの責任を取ってくれるわけではありません。 ある大きなショッピングモールの建設のとき、ディベロッパーが銀行の紹介で「開業医師を紹介して欲しい」と言ってきたことがありました。 ショッピングモールの顧客予想数をいいながら「繁盛間違いなし」といっていましたが、医療とショッピングは違うし、周辺の人口数も少なく、メディカルブレーンでは取り組めませんと断りました。 ほかの開業支援会社がお世話したようですが、内科・整形外科・眼科・歯科と調剤薬局が入居していますが「だまされたー」と先生方は言われています。 〜市場調査は客観条件を示すだけ〜 医療の対象である地域や患者さんに関する分析と、同業の開業されている先生方の動向をみながら、主体の先生がどう働きかけていくのか、その戦略が大事なのであって、「おいしそうな市場・よさそうな市場」ばかりに目が行くような他力本願の先生では、「バラ色の市場調査」に目がくらむのがオチです。 開業支援を医療のわからない業者にまかせることが問題であり、もうひとつ付け加えるなら他力本願の先生が問題です。競争のない地域などありえないし「おいしい市場」などありません。だからといって市場調査の重要性は変わりません。事業計画の基本的な組み立てに大きく影響します。 開業が成功するかどうかは、先生の主体的な取り組み如何であり、戦略の正確性に左右されます。 そういう意味で市場調査を判断されたらいかがかと思います。
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