|
患者さんを増やすということ(3) | ![]() |
前回は、医療技術と事業との関連についてお話しました。 今回は院長先生の人柄と事業との関連についてお話します。 ■医師は技術者であって経営者ではありません 院長という職責は経営者ですが、医師は経営者ではありません。 医学教育の中に医療経営に関する学問が「病院管理学」という形でありますが、本格的に経営のことを学んだという認識は先生方にはないのではないでしょうか。 経営者としての教育を受けていないにも関わらず、院長という職責は開業と同時についてきます。 会社勤めの場合、一定の年月をかけ役職があがり経営者となっていきますが、先生方にはそういういわばトレーニング期間みたいなものもありません。 また経営者としての資質や能力を第三者からチェックされることもないので、まったくの手探りと独学で経営の勉強をしていかざるをえない状況だと思います。 ■院長は経営者です 昔から優秀な大学を出た医師は、開業しても成功率が低いと言われています。 それは学術や技術の比重が大きすぎて、経営者としての資質や能力を磨いていないからではないでしょうか。 事業の対象は患者さんです。 患者さんを納得させたり満足させることが、結果として患者さんを増やし、事業の成功を得られることとなります。 患者さんとコミュニケーションがきちんととれなければ、事業が成功することはありません。 従業員もいい経営者のもとで働けたら「やりがい」があると思います。 技術者の独りよがりでは成功しません。 「患者の立場」にたって考え行動する先生が、開業しても成功します。 人格・資質・能力が優れ、高い技術力を持ち、日々研鑽努力する先生が理想ですが・・・・・・ 次回は従業員の採用の仕方、労務管理のあり方についてお話します。
|
![]() |